静岡市清水区の注文住宅|スキップフロアの3階建て風間取りの解説
スキップフロアは簡単に言うと中二階や中三階のことです。
吹抜と組み合わせて縦の変化のある豊かな空間を作ったり、
傾斜地を活かした計画の際に採用されたりします。
その他、同居する人物間のプライバシーの確保の目的にも使われたり。
今回は後者の使い方に近い事例を紹介いたします。
スキップフロアの住宅の外観
スキップフロアは中二階や中三階に位置します。
よって、この静岡市清水区のT様邸のように、見た目は3階建てではありません。
一見すると普通の2階建てのお家に見えます。
実際に、家の高さは2階建て住宅と同じですね。
しかし窓の高さがずれているところが分かりますでしょうか?
通常の2階の窓よりも少し上についている窓がありますよね。
この窓が中三階の部屋の窓です。
テレビの横の階段は小屋裏収納へと続く
スキップフロアを2階と3階の間に設置した理由
なぜ、2階と3階の間にスキップフロアを設けたのか?というと、2つの理由があります。
ひとつはプライバシー確保の問題、もうひとつはコスト面の問題です。
理由その1:プライバシー確保の問題
この家の建築主であるT様は、将来的に娘さんの旦那さんとなる方が同居されるという予定がありました。
このことから、両親の部屋との間に緩衝空間であるリビングや収納を設けることになったのです。
このように縦にセクションを分けることで音の伝わりを抑え、プライバシーを確保できます。
では3階建てにすればいいのに、と思いますよね?
スキップフロアとした理由のもうひとつはそこにありました。
理由その2:コスト面の問題
スキップフロアを2階と3階の間に設置した理由の二つ目は、コストの問題です。
3階建てではなく中三階にした理由は、3階建てにする場合の構造の補強に伴うコスト増を避ける狙いがありました。
では平屋にして廊下や部屋を間に設置すれば良いのでは?と思うかもしれませんよね。
この家は敷地には十分にゆとりがありますが、だからといって建築面積(投影面積)が広いと割高になってしまいます。
つまり平屋に近い間取りになればなるほど、延べ面積が同じでも建築費が高くなるんです。
平屋と比べて2階建ての家は、階段部分の面積が増えますが、建築面積は約半分で済みます。
このことのメリットは大きく、屋根と基礎の面積が半分で済むんです。
階段部分のコストの方がはるかに低いので、コスト面の問題を解決するためには、上に伸ばすのが正解ということになります。
スキップフロアと小屋裏収納を隣接
スキップフロア(中三階)の部屋に大型の収納の希望がありましたが、スキップフロアの面積はこれ以上増やせませんでした。
そこで2階の小屋裏部分を利用しました。
(上のセクションの図参照)
こうすることで床面積を増やすことなく収納を増設できるんです。
ただし小屋裏部分の仕上げに手間がかかるので、予算を見ておく必要があります。
スキップフロアの下は「蔵」
スキップフロアを採用した理由にプライバシーの問題がありました。
その一環で、スキップフロアである子夫婦の部屋の下は蔵になっています。
セクション図を見ていただけると分かりやすいのですが、間に収納があることで上下階の音の伝わりを防げるんです。
この考え方は普通の二階建ての間取りでも取り入れられると思います。
上下に寝室を位置させない工夫をすることで騒音問題を回避できるので参考にしてみてください。
ということで、今回は静岡市清水区のスキップフロアの家の紹介でした。
・プライバシー確保
・コスト面
の両方を叶えるためのアイデアということで、参考になれば幸いです。
もしあなたが静岡県内で注文住宅の新築を計画されていましたら、リアリゼに相談できますので、検討してみてください。
きっと素敵なマイホームを建てる強力なパートナーになるはずです。