吉田町の注文住宅|30坪4LDKの吹付け断熱の家|片流れ屋根のシンプルデザイン
吉田町の区画整理地内で建設されたK様邸。
比較的ゆとりのある敷地に30坪4LDKの快適な家となりました。
快適さの秘密は発泡ウレタン吹付け断熱です。
この記事では、K様邸で採用した吹付け断熱の方法やメリット・デメリット、片流れ屋根シンプルデザインの作り方や注意点を紹介します。
吹付け断熱のメリット・デメリット
家の断熱方法は
- グラスウール充填
- ポリスチレンフォーム充填
- 発泡ウレタン吹付け
- セルロースファイバー吹付け
等があり、それぞれに特徴があります。
グラスウール充填断熱
グラスウールを充填する断熱方法はもっとも一般的です。
施工性がよく比較的安価というメリットの一方、湿気を吸いやすいため経年劣化の心配があります。
最近は防湿性能のある高性能なグラスウールも普及していますので、安心して採用してください。
ポリエチレンフォーム充填断熱
ポリスチレンフォーム充填による断熱は、床下の断熱や外断熱工法によく使用されます。
壁の断熱に使う場合、グラスウールよりもコストがやや高く、施工の際に端材がおおくなるというデメリットがあります。
発泡ウレタン吹付け断熱
静岡県吉田町のK様邸で使われている発泡ウレタン吹き付け断熱ですが、日本では2005年頃から普及しだしました。
グラスウール断熱材に比べて気密性をもたせやすい事と、工期が短いというメリットがあります。
また、経年変化しにくく湿気の影響も受けにくい特徴があるんです。
寒い冬に室内の暖房温度を高くしていると、壁の中で結露する可能性があります。
壁内結露があると、グラスウール断熱材の場合は繊維中に水分が入り込み、断熱性能が低下したり、水の重みで断熱材が剥がれて下に落ちてしまうケースも。
そうなると断熱材が効果を発揮せず、快適性能が著しく低下してしまうんです。
その点、発泡ウレタン吹付け断熱の場合は壁内で結露しても断熱材に影響ありません。
結露による断熱性能低下の心配が少ないというのが、発泡ウレタン吹付け断熱を選ぶポイントでしょう。
↓壁一面に吹き付けられたウレタン断熱材
↓電気のスイッチボックス周り
密着具合が分かりますね。
発泡ウレタン吹付け断熱のデメリットは、
- イニシャルコストが高くなる
- 解体時の分別がしにくい
ということが挙げられます。
価格は同じくらいの性能を有するグラスウール断熱に比べて、1.5倍〜2倍程度になることが多いです。
30坪程度の家の場合、一般的にグラスウールを使った断熱工事費は20〜25万円程度になりますが、発泡ウレタン吹付け断熱の場合は30〜40万円程度になります。
また、電気配線をおこなった後で吹付け断熱工事を行いますので、電気配線の追加や変更などがあった場合にはかなり大変です。
断熱材を削り取って再配線する必要があります。
リフォームや増築の際に発泡ウレタン断熱材を剥がそうとしたことがありましたが、本当に大変でした。
全然取れなくて、工具で削り取るのに時間がかかったのを覚えています。
反対に考えれば、それだけしっかりと密着するということで、安定感という面では安心ですよね。
セルロースファイバー吹付け断熱
セルロースファイバーを吹付ける断熱方法は、発泡ウレタン断熱のように壁に密着して劣化しにくいという特徴に加えて、調湿効果や防虫効果があると言われています。
また、ボコボコしていて表面積が広いため、吸音効果が高いのも特徴ですね。
価格面で折り合いが付けば採用してみてはいかがでしょうか?
片流れ屋根でシンプルデザインを狙う際の注意点
吉田町のK様邸は、片流れ屋根が特徴のシンプルデザイン住宅です。
2019年現在の注文住宅のトレンドは、
- フラット屋根
- ひさし無し
となっています。
↓フラット屋根でひさし無しの家
これはコスパ世代と呼ばれる現在の20代〜30代の人たちの傾向ですが、実際にはフラット屋根のコスパはよくありません。
使う部材の数だけで考えれば、フラット屋根は他の形状の屋根に比べて少ないですが、工事費で考えた時には他の形状(例えば切妻屋根)とほとんど変わらないんです。
↓切妻屋根
そこで、フラット屋根のシンプルさに近いのがK様邸で採用した「片流れ屋根」になります。
↓片流れ屋根のK様邸の外観
静岡ではフラット屋根よりこの片流れ屋根の方がよく採用されます。
形状はフラットよりもやや攻めた感じのデザインになりますね。
そして、ひさしが深く出ています。 実はひさしがある方がランニングコストを低くできるんです。
ひさしが無いと、太陽の角度が急な真夏でも、正午頃に窓から室内へ直射日光が入ってきます。
反対に、ひさしがあることで、夏場の太陽からの直射を防げるんです。
当然、太陽が西に傾く時間帯には、西側に窓がある場合は直射を受けますが。
それでも日中の長い時間、直射が室内に入るか入らないかで、かなり冷房負荷が変わってきます。
ひさしがあると、夏場の冷房にかかる電気代を減らせます。
また、南側の窓には遮熱ブラインドやカーテンが必要なくなるので、トータルのイニシャルコストも下げられそうですね。
こうしたことから、ひさしがある方が無いよりも材料の数は多くなりますが、トータルでコストを抑えられると言えます。
片流れ屋根を計画する場合、南側に下がるように勾配をとると良いです。
- 日中に夏場の太陽からの直射を防ぐため
- 太陽光発電パネルを載せる可能性があるから
というのが理由になります。
また、家の平面の形状が四角形ではないような場合にも、できるだけ一枚の板で計画できるようにすると良いです。
理由は、
- 形状がシンプルな方が雨漏りや破損のリスクが少ない
- 太陽光発電パネルの発電効率が高くなる
ということが挙げられます。
以上、今回は吉田町のK様邸を題材に、吹付け断熱と片流れ屋根についてお話しました。
リアリゼでは静岡県中部地域の方々のお家を数多く建てさせていただいてきました。
さまざまな事例を見ることができますので、他の施工例もぜひ御覧ください。
来社いただくとより具体的に家づくりの相談ができます。
お子様連れの方も多くいらっしゃいますので、お気軽にご連絡ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。