フラット35の金利予想の方法は?分かりやすい証券化の仕組みと金利が上がるケースについても
住宅ローン選びの際、最近は変動金利ではなく「フラット35」を検討する方が増えています。
フラット35の金利は予想することはできるんでしょうか?
厳密な予測はできなませんが、ある指標を確認することで、上がるか下がるかの予想はできると言われています。
この記事ではフラット35の金利予想の方法を紹介します。
次月のフラット35の金利の予想ができると、例えば「完成見学会の前と後、どちらで引き渡しをしてもらうのが良いのか」「工期が伸びるようなオプションを付けるかどうか」の最終判断の助けになるかもしれません。
ただし、ここで紹介する方法で100%予想できるわけではないことをご了承した上で、読み進めてください。
1.フラット35の証券化の仕組みを分かりやすくまとめました
フラット35の金利予想方法の説明は、フラット35の仕組みを理解していないと難しいです。
まずはフラット35の仕組みを確認しましょう。
フラット35は住宅金融支援機構が住宅ローンを証券化して投資家に販売する仕組みになっています。
これを聞いても一体何のことなのか分かりにくいですよね。
私もいまいちピンと来ませんでした。
フラット35の公式ホームページの図を見ても、言葉は読めても理解できません。
そこで、一つ一つの難しい単語を噛み砕いて調べ、ようたく分かりやすくまとめましたので、確認してみてください。
- あなた(を含む複数の顧客)
住宅ローンを借りて、銀行に月々返済します。 - 銀行
機構に債権を売却し利益を得て、顧客が支払う月々の返済金を機構に渡します。 - 住宅金融支援機構
債権を信託銀行に信託して担保してもらい、債権の額に利益を載せた機構債(機構MBS)を投資家に発行します(つまりお金を借りるわけです)。そして一定の利息を載せて10年間で返済します。 - 信託銀行
機構の債権を受託し、財産管理業務を行うための受託料を機構から得ます。
万全な財産管理計画によって機構の債権を担保して、投資家が機構のMBSを買いやすくします。 - 投資家(投資信託を含む多数)
機構からMBSを発行してもらい、代金を支払います(お金を貸します)。
そして一定の利息を機構から得ながら10年間で返済してもらいます。
投資家は住宅ローン貸し倒れリスクや、顧客の借り換え・繰り上げ返済による期限前償還のリスクを負います。つまり元本割れや想定利益を下回る危険があるということですね。
フラット35の証券化とは、このような仕組みになっているんですね。
それぞれの登場人物に利益が生じる仕組みということです。
2.フラット35の金利予想は2つの指標の確認から
フラット35の金利を予想するには
- 住宅金融支援機構債券の利回り
- 新発10年物長期国債の金利
という2つの数値を確認する必要があります。
住宅金融支援機構債券とは、上で説明した「機構MBS」のことで、その利回りとは投資家に支払う利率(つまり金利)です。
そして機構MBSの金利は、「新発10年物長期国債」の金利に連動していると言われています。(2014年MSJフラット35説明会より)
新発10年物長期国債は、償還期間10年の債権で、発行元は国です。
そのため信用度が高く、長期金利が決定する指標となっているということですね。
フラット35の基準金利は、機構MBSの利回りに連動しているとは言われるものの、100%ではありません。
調達コスト(つまり銀行から買い取る債権の金額)や機構が乗せる利益の金額によっても違うため、そう簡単ではないようです。
大雑把に言えることは、新発10年物長期国債利回りと住宅金融支援機構債券の金利が上がっていれば翌月のフラット35の基準金利が上がり、その逆も言えるということですね(100%ではない)。
【参考】
長期金利推移グラフ|日本相互証券株式会社
フラット35の金利が上がるのはどんな場合?
フラット35の金利はここまで説明してきたように、新発10年物長期国債の金利や住宅金融支援機構債券の利回りに影響され変化します。
フラット35の金利は以下の記事で紹介するグラフを見ると分かる通り、超低金利状態です。
住宅ローンの金利推移2020年最新版|変動金利とフラット35をグラフで比較してみる
では、今後フラット35の金利が上がるのはどんな場合なんでしょうか?
それは新発10年物長期国債の金利が上昇し続けたときです。
現段階で急激な上昇を見せることは考えにくいようですが、人口減少や財政悪化を懸念する声の高まりに応じて市場金利が上がった場合には、住宅ローン金利も急激に上がっていくことが考えられると言われています。
ただし、家が完成して実行済みのフラット35の金利が上がることはありません。
まだ実行されていない場合は、本審査に通っていたとしても適用される金利は実行時のものになります。
以上、今回はフラット35の金利の予想方法と仕組み、金利が上がる場合についてでした。
住宅ローンを検討する際、固定金利と変動金利で迷っているという方は多いです。
私どもの感覚では、大半の方が固定金利(つまりフラット35)を選ばれている印象ですが、銀行等の金融機関の統計では約半々だと言われています。
また、その多くが住宅ローン審査に不安を覚えているそうです。
静岡県で住宅建築会社を運営するリアリゼは、住宅ローン審査対策に定評がありますので、ご不安の場合はお声をおかけ下さい。
あなたの資金計画を良くして、不安のない家造りのお手伝いをさせていただきます。
次の記事もお楽しみに。
株式会社リアリゼ
住所:静岡県焼津市三和1191番地
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