静岡で家を建てるための土地探し方法と選び方|接道条件や建築条件とは?

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注文住宅を建てるには土地が必要です。

現在土地を持っていない場合、家を建てるための土地を購入するか借りる必要がありますよね。

家づくりを失敗してしまった方の中には、土地選びに失敗したケースが多くあります。

土地は住み始めてから動かすことはできません。

ですから、慎重に場所を選ぶ必要があります。

後から「失敗した〜!」とならないためには、土地に対する希望条件の優先順位を決めることが大切です。

土地を選ぶ条件の項目は以下のとおりです。

  • 場所(都道府県・市町村)
  • 周辺環境
  • 交通アクセス
  • 接道条件
  • 自治会(町内会)
  • 子供の学区(小・中学校)
  • 価格
  • 建築条件無し
  • 資産価値

以上の中で、あなたのにとって最も重要となる項目から優先順位を付けていきます。

ただし、どんな土地でもすべての項目で満点をとることはできないと考えておきましょう。

ここまでは外せないというラインを引いておくことは良いと思います。

以下で上記の9項目について解説していきます。

土地選びの条件「場所(都道府県・市町村)」

土地選びにおいて、今後住むことになる自治体をどこにするかは重要ですよね。

都道府県・市町村によって、自分にとって住みやすいかどうかが大きく変わってきます。

  • 国民健康保険料
  • 水道・下水道料金
  • 固定資産税・都市計画税
  • 子育て支援等


など、住む場所によって違います。

国民健康保険料は住んでいる地域によって違う

住民税は基本的に地域による差はありませんが、国民健康保険料は大きく変わることがあります。

会社勤めの方の場合は社会保険なので関係ありませんが、自営業の方や家を建てたあとで転職された方等は国民健康保険に加入することもあるかと思います。

以下のサイトではお住いの地域と年齢・年収を入力すると国民健康保険料のシミュレーションをすることができます。

国民健康保険計算機|フリーになったら国民健康保険

これから住もうと検討している地域ごとに比較できるので便利ですよ。

水道・下水道料金は地域によって違う

水道・下水道料金は地域によって違います。

理由は、水道や下水道を作るのにかかったコストと、利用人口の数のバランスが地域によって違うからです。

単純に人口の差ではなく、上水道は水源からの距離や合理的な配管経路になっているかどうかなどの要因が絡んできます。

下水道も浄水場までの配管距離やルートに応じて使用水量に対する料金が変わってきます。

以下のサイトでは様々な行政毎のデータをランキング形式で見ることができます。

水道・下水道料金の比較もできますよ。

みんなでつくる地域・生活情報サイト「生活ガイド」|行政ランキング

使い方手順は以下の通り。

  1. 「行政項目」ポップアップメニューから「水道料金」または「下水道料金」を選択
  2. 「エリア」ポップアップメニューからお住いの地域を選択
  3. 検索ボタンを押す


年間降水量や平均気温なども比較できるので非常に便利なサイトですよ。

意外と見落としがちな部分ですが、浄化槽の設置が義務付けられている地域は下水道料金がかかりません。

下水道が整備されていない地域は浄化槽を設置する必要があります。

浄化槽とは、家から出た汚水や雑排水を敷地内で浄化して側溝等に排水するための設備です。

設置するには浄化槽設置工事費がかかりますが、多くの自治体で補助金が出ます。

補助金額は地域によって違いますが、浄化槽本体の金額をまかなえるだけの補助金が出るところもあります。

浄化槽の補助金額は各市町村のホームページでチェックすることができます。

静岡県の自治体リンク
裾野市 御殿場市 沼津市
三島市 熱海市 函南町
清水町 長泉町 伊東市
伊豆市 伊豆の国市 下田市
東伊豆町 南伊豆町 松崎町
西伊豆町 富士宮市 富士市
静岡市 藤枝市 焼津市
島田市 吉田町 川根本町
牧之原市 袋井市 掛川市
袋井市 磐田市 御前崎市
森町 浜松市 湖西市

各自治体のトップページで「浄化槽」あるいは「浄化槽 補助金」と検索すると、補助金のページが出てくるはずなので、検索結果をクリックして当該ページへいき確認してみてください。

住宅会社には浄化槽補助金の残り枠の速報が水道業者から届きますので、浄化槽地域に家を建てることが決まった場合は早めに住宅会社に相談しましょう。

毎年決められた予算がなくなった時点で補助金は出なくなるので注意が必要ですね。

固定資産税・都市計画税は土地の評価額によって変わる

固定資産税・都市計画税は土地の評価額によって変わります。

固定資産税の評価は役所(市・町)が行いますので、必ずしも土地の価格どおりの評価にはなりません。

固定資産税評価額は一般的に価格の7割程度と言われています。

家の面積が200㎡以下の場合は土地の評価額×1/6が課税標準になります。

税額は基本的に1.4%です。

土地の評価額が2000万円だった場合の計算例
20,000,000円×1/6×0.014=46,667円

固定資産税・都市計画税は毎年1月1日時点の不動産の所有者に、4月1日以降に納税通知書が届きます。

支払い方法は一括払いまたは四期払い(3ヶ月に一度)を選択することになります。

子育て支援事業等は地域によって違う

市町村によって子育て支援などの住民へのサービスは違います。

これから住む自治体のサービス内容が、ご自分の家族状況に合っているかどうか確認しておいたほうがよいです。

  • 子育て支援の内容
  • 高齢者への支援内容
  • レジャーの充実度
  • 災害への対応


上記の項目は役所のホームページである程度判断できます。

また、役所には何かと用事があって頻繁に行くと思うので、実際に行って役所の雰囲気なども見ておくと良いですよ。
上記のいずれも、生活と密接していますから、家を建てたらずっとその場所で支払ったり利用したりしていくものです。

できる限り家を建ててからの生活を意識して、比較検討することをおすすめします。

土地選びの条件「周辺環境」

周辺環境とは、家の周囲の建物・施設の状況や自然環境のことをいいます。

生活に良い影響のない施設(工場・パチンコ店・風俗店など)はないか、荒れた野山やジメジメして不衛生な川などが無いかチェックすることは最低限必要です。

特に子育て中の方やこれから子育てをする方などは優先順位が高くなると思います。

また、家の前の道路の交通量も考えておいたほうが良いです。

子供は家から走って出掛けることがありますから、できるだけ交通量は少ない方が良いですよね。

道幅が狭い道路でも、朝夕は意外と交通量が多いこともありますから、土地選びの際には必ず朝夕の交通量をチェックしてくださいね。

土地探しをする前に「こういう周辺環境の場所で暮らしたい」というイメージを持っておくと良いですよ。

土地選びの条件「交通アクセス」

首都圏や大都市近郊では電車などの公共交通機関を利用することが多いですよね。

その場合、駅までの徒歩・自転車等による所要時間が重要になります。

一方、静岡県内ではマイカーによる移動がメインになりますから、駅へのアクセスではなく勤務先やスーパー等への車での所要時間を優先するケースが多いです。

毎日の生活の中で、交通アクセスの良さは住む場所の満足度に大きく影響します。

土地選びの条件「接道条件」

接道条件とは、土地が道路に接する方角や接する長さ、接する道路の幅のことです。

一般的に人気なのは、土地の南側が道路と接する土地です。

同じ地域の土地でも、南側が道路に接する土地とそれ以外の土地では価格が違います。

何故かと言うと、南側に道路があると、土地の南側に駐車スペース等がきますから日当たりを確保しやすいのです。

しかし土地の間口が狭くなりがちな都市部では、1階の南側に玄関を配置すると残りのスペースが狭くなってしまってあまり使えないというデメリットもあります。

間口が狭い場合はむしろ北側が道路に接している土地の方が敷地の有効利用ができそうです。

東側・西側が道路に接している土地は注意が必要ですよ。

朝日・西日の影響を受けやすいからです。

西日が壁に垂直に長い時間当たる土地は、夏場の冷房負荷が大きく、家が熱を持ってしまって夜中も寝苦しい家になってしまう可能性があります。

早い時間から朝日が当たる土地は、冬場に朝日が玄関ドアに当たると、ドアが変形して鍵がかかりにくくなることがあります。

ひどい場合には開閉がしにくくなるケースも。

対策としては玄関の前に日除けフェンスを設置したり、ドアの色を白にするなどの方法があります。

狙い目は北側が道路に接した土地です。

玄関が北側に面するため、それ以外の居室を南側に配置できますので意外と間取りを作りやすいのです。

土地の価格も安い傾向があります。

不動産屋さんは土地探しの際に、接道方向をかなり重要な条件として聞いてくると思いますが、接道方向以外の周辺環境の方を優先したほうが良いことも。

日当たりに関しては建物の間取りや高さ設定で改善できることが多いです。

土地選びの条件「自治会(町内会)」

生活していく中で、自治会(町内会)の存在は無視できません。

アパートやマンション等の集合住宅であれば、地域住民との交流はあまり意識しなくても良いですが、一戸建ての住宅に住む場合は地域との交流が非常に深くなります。

災害の際に助け合ったりすることもあるかもしれませんし、ある程度その土地の風習に配慮して生活する必要が出てきますね。

これから住む地域の自治会の雰囲気がどんなものかを調べるには、実際にその近くに住んでいる人に聞くのが早いですよ。

親戚や友人知人がその近くに住んでいれば聞きやすくてラッキーですね。

誰も知っている人がいない場合は、その地域の組長(班長)さんを探して聞いてみると良いです。

「この地域に引っ越しを検討している者です」と言えば話を聞いてくれると思いますよ。

その際、組長(班長)になった場合の忙しさや、参加必須のイベントがどのくらいのペースであるかなどをチェックすると良いですね。

不動産屋さんは色んな事情を知っている場合が多いですので、検討している土地の近くにある不動産屋さんに尋ねるのも良いです。

土地選びの条件「子供の学区(小・中学校)」

子供の通う学校の学区を土地選びの条件にされる方も多いです。

特に、既に小学校に通っているお子さんのいる方は、「子供が転校するのがかわいそう」という理由から学区を最優先に土地を選ぶ方が多いですね。

これから小学校にあがるお子さんのいる方でも、小学校の評判をチェックして、子供を通わせたい小学校の学区を優先するケースもあります。

確かに、せっかくできた友達と離れ離れになってしまうのはかわいそうです。

しかし、転校=悪かといえばそうでもありません。

アート引越センターの調査研究機関・「the0123引越文化研究所」の行った「転校生に関する意識調査」によると、転校前には「クラスメートと別れるのが寂しい」と感じていながらも、転校後には大半の方が転校を前向きに捉えていることが分かります。

参考
アート引越センターのホームーページ|転校生意識調査

学区内に良い土地が見つからない場合には、転校も想定してみるのも良いかもしれませんね。

土地選びの条件「価格」

土地の価格は、家づくりに掛けられる資金の総額とのバランスを考えて決める必要があります。

希望地域の相場を把握し入念に資金計画をして、土地の希望価格を決めましょう。

そのうえで、予算内で購入できる土地を探すという流れをおすすめしています。

資金計画が後手に回らないようにすることが大切ですよ。

相場は、土地の近隣の取引事例から判断できるので、チェックした土地の価格をメモしておくと良いでしょう。

インターネット上に出回っている売り土地情報の「価格」も参考になりますが、実際に取引された金額はそれよりも安い事が多いです。

土地選びの条件「建築条件無し」

「建築条件付き」の土地とは、家を施工する会社が決まっている土地のことです。

当然「建築条件無し」の土地は、家を施工する会社が決まっていない土地です。

家を建てるための土地選びですから、自分の希望にあった家を建てたいですよね。

家のあらゆる部分を納得行くかたちで完成させるためには、住宅会社も自分が納得行く会社を選んだほうが良いです。

土地の売り主がハウスメーカーの場合は、建築条件を外すのは困難ですが、売り主が不動産業者の場合は交渉によって建築条件を外すことができる可能性があります。

ただし、建築条件を外す場合は値引きはできない可能性が高いです。

理由は、建築条件付きの土地の価格は、家の建築による利益を見込んだ価格設定になっているため、建築条件が外れた場合には想定していた利益を得られないからです。

そのため、建築条件を外すには価格が上乗せになるケースもあります。

可能であれば最初から建築条件無しの土地を選ぶ方が良いですが、建築条件を外すことによる土地の価格アップがある場合には資金計画を見直す必要がありますので注意しましょう。

土地選びの条件「資産価値」

不動産(土地・建物)を買って10年間住んだ後、別の場所に移住する場合もあると思います。

その際、今所有している不動産をどうするか考えなくてはなりませんよね。

  • 売る
  • 貸す
  • 信託する


といったケースです。

またその家に戻ってくる可能性が高ければ「貸す」という選択がありますが、ここでは「売る」場合について考えてみたいと思います。

購入して10年では住宅ローンの残債がある可能性が高いですね。

そうした時に、売却したお金で残債を支払いきれるかどうか問題になります。

現在の日本では、一般的に家の価値は築年数に応じてどんどん下がっていきます。

住宅ローンの多くは序盤の元金の減りが遅いので、築10年前後の場合は家の査定額よりも残債の方が多くなることがあります。

一方、土地は居住している年月よりも市場価値に影響されるので、所在地の土地相場や接道条件等が重要になってきます。

そのため、将来的に売る可能性を考慮する場合はできるだけ価値が下がらない土地を選ぶことが大切になってきます。

不動産業者による土地の査定に影響するのは以下の点です。

  • 土地の形(長方形に近い形が有利)
  • 接道条件(南側接道距離が長い土地が有利)
  • 周辺の道路状況(すっきりした区画が有利)
  • 道路との高低差(同じか少し高い土地が有利)
  • 周辺有害施設の有無
  • 高圧線の有無


これらに加えて、上記では判定できない「特殊事情補正」項目と、価格相場を考慮するための「流通性補正」が加えられて査定されます。

  • 特殊事情補正
    「特殊事情補正」は、例えば救急車等の緊急車両が侵入しにくい場所にある場合や、学校への通学等に支障があるような環境がある場合に補正される項目です。
  • 流通製補正」
    「流通生補正」は、上記の項目による査定結果が現在の当該地域の相場と合わない場合に補正される項目です。


毎年多くの中小企業や事業者が倒産・廃業している現在の日本の社会情勢は、安定しているとは言えません。

自身の努めている会社が未来永劫安泰である方は少ないですよね。

家を建てることは大きな目標です。

しかし「その後」についてもよく検討することをおすすめします。

将来的な運用まで意識することができると良いですね。

 


以上、今回は注文住宅を建てるための土地探し方法を紹介致しました。

土地は家を建てるのに無くてはならないものです。

地域によっては建物よりも高額になります。

全体の資金計画において大きなウエートを占める部分ですから、この記事を参考にして納得行く土地探しをしてくださいね。

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失敗のない幸せな家づくりとなることを願っております。

最後まで見ていただきありがとうございました。

次の記事もお楽しみに。

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