静岡市清水区は、場所によっては住宅が所狭しと立ち並び、敷地にゆとりが少ない土地があります。
特に交通の便が良い国道1号線沿線は狭小地が多いです。
今回の事例、M様邸も該当します。
この記事では、32坪の土地に4LDKの間取りを収める方法と、知り合い等の来客が宿泊する際の寝る部屋をリビングで兼ねる方法を紹介します。
また、画像ギャラリーでは記事内で紹介していない写真も見ることができます。
家づくりのアイデアの参考にしてみてください。
↓画像ギャラリー
1.注文住宅で32坪の面積に4LDKの間取りを収める方法
ここでは、注文住宅で32坪の面積に4LDKの間取りを収める方法を紹介します。
まずは考え方を確認し、次に具体的なゾーニングをしてみます。
①32坪の間取りの考え方
32坪の家を効率よく作ろうとすると、自然と1階2階とも16坪ずつの総二階の家になってきます。
1階にリビングと水回り(キッチンと風呂や洗面)を配置する場合、2階に4部屋計画する必要がありますよね。
16坪を4で割ると4坪となり8畳の空間を4つ作れますが、
- 階段
- 通路
- トイレ
- 各室の収納
を考慮すると配置するのはそう簡単ではありません。
M様邸の場合、お子さんが3人いらっしゃる関係で、2階の部屋は
- 夫婦の寝室
- 子供室×3
という組み合わせになります。
全室を一般的な広さの6畳で計画しようとすると、
- 収納
- トイレ
を犠牲にすることになり生活が不便になります。
この場合、子供室を小さく計画して部屋数を稼ぐ必要が出てきそうです。
実際にM様邸の3つの子供室は
- 子供室1=5.0帖+収納
- 子供室2=5.0帖+収納
- 子供室3=5.25帖+収納
となっていて、一般的な子供室よりも若干小さめです。
しかし完成した子供室に入ってみて圧迫感はありませんでした。
収納も必要最小限ですが各室についていて、工夫して片付けをすれば生活に不便はありません。
1階のリビングを広めにとったので、家族揃ってゆったりと団らんできます。
また、2つの5.0帖の子供室は、可動間仕切りで繋がっています。
可動間仕切りを閉じれば別々の部屋、開けるとひとつの空間として使えるんです。
↓可動間仕切りを閉じた状態
↓可動間仕切りを明けた状態
こうした工夫も小さめの部屋を作る際に有効ですね。
②32坪4LDKのゾーニングのやり方を公開
家の設計は
- 要望の聞き取り
- 現地の調査
- 法的な調査(役所など)
- ゾーニング
- エスキス
- 基本設計
- 実施設計
と進んでいきますが、間取りの作成はゾーニングからスタートします。
間取りの元になる部分ですね。
このゾーニングが上手く行けば、あとは細かい部分のみなので、出来たも同然です。
2階建ての家は、
- 玄関と階段の位置を仮に決める
- 2階間取りを決める
- 1階の間取りを決める
という流れでゾーニングします。
下に掲載する画像のマス目は5mm方眼紙を使っていますが、1辺を1.82m(1間)で計画しています。
つまり、1マス1坪ということですね。
1坪は、畳2枚分の広さです。
(1)玄関と階段の位置を仮に決める
まず、車を置く場所を考慮して玄関の位置を決めます。
次に2階を意識しながら階段の位置を決めましょう。
(2)2階の間取りを決める
階段の位置を仮に決めたら、2階の間取りを考えます。
部屋は必ず廊下やホールに面していますから、上の画像のように廊下を最初にまっすぐ引いて、その周囲に部屋をくっつける流れが効率良いです。
↓部屋を廊下に面してくっつけたところ
(3)1階の間取りを決める
2階の間取りが決まったら、1階の間取りを決めます。
玄関と階段の位置以外のところにリビングや水回り設備が来るわけです。
ここではざっくりと「LDK=リビング・ダイニング・キッチン」と水回りを配置しました。
2.家に来客用の寝室を確保出来ない場合の対処法|リビングで兼用する
家を建てる際に、意外と多くの方が気にされるのが「来客時の対応」です。
特に、親しい友人等が泊まりに来たときに寝る場所をどうしたら良いか気にされますね。
しかし、来客用に1部屋用意するのはかなりもったいないです。
普段は使わない部屋なので、物置になるケースが多いですし、その場合は来客があった際に別の場所に寝てもらうお宅が多くなります。
そこで良い提案が。
それは、リビングの一角をカーテン等で仕切れるようにしておくことです。
リビングをできるだけ広めにとり、多少テーブル等を動かす必要はありますが、来客が寝る際にとりあえず仕切っておけるようにします。
上の画像では、リビングの天井から垂れ壁が出ている部分がありますが、そこにカーテン等を設置するレールを付けることができます。
レールを天井にベタ付けすることも可能ですが、カーテンがかなり長いのが必要になるので、最初から計画できる場合は垂れ壁を作っておくと設置しやすいですね。
リビングで普段使うソファを、カウチやソファベッドにしておくと便利です。
ですが、もし来客が大勢になる場合には「敷布団」を用意しておくなど工夫が必要になります。
ということで、来客の宿泊専用の部屋を用意するのではなく、リビングで兼用する提案でした。
参考にしてみて下さい。
以上、今回は静岡市清水区のM様邸をお手本に、32坪の家に4LDKの間取りを収める方法と、来客の宿泊部屋をリビングで兼用する方法を紹介致しました。
あなたのマイホームのアイデアに加えていただければと存じます。
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小さなお子様もご来場いただけますので、ご安心下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次の記事もお楽しみに。