住宅の消費税増税前の駆け込み需要の影響で困ることは?

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消費税が2019年10月1日から、現行の8%から10%に増税されます。

これを受けて、住宅業界では増税前の駆け込み需要を懸念している人が多いです。

駆け込み需要は、増税前などのタイミングで申込みが殺到する現象で、2014年4月の増税時にはあまりの建築申し込み増加でパンクしてしまう住宅会社が多く発生しました。

この記事では、消費増税前の駆け込み需要の影響で困ることを解説します。

これから家を立てようと考えている場合、想定外の事態にならないようによくこの記事を読んで確認しておきましょう。

1.住宅取得の経過措置|4月1以降に契約したら9月に完成しない?

消費税が2019年10月1日に増税となり10%になりますが、住宅取得の場合には経過措置がとられています。

shouhizei-10-keikasochi住宅の消費税増税の経過措置とは|増税後の引き渡しは損なのか徹底調査!

3月31日までに工事請負契約を結んだ場合、消費税増税となる2019年10月1日以降に引き渡しになったとしても現行の8%が適用になります。

※この場合、税率は強制適用となりますのでご注意下さい

しかし、2019年4月1日以降に契約となった住宅の場合、引渡日が2019年10月1日以降となる場合には新税率の10%が適用されるんです。

つまり、契約日にかかわらず9月30日までに引き渡しが完了すれば、消費税は8%となるわけですね。

このケースでは、困ることが出てきます。

引き渡しの時期が迫ってくると、多くの工事現場で仕上げ工事がおこなわれます。

この時に内装業者は1社で十数箇所の現場を掛け持ちすることになり、職人不足で工期が遅れることが予想されます。

そうなると家の完成時期が遅れ、9月30日を過ぎてしまう可能性があるんです。

引き渡しが10月1日になった時点で、消費税10%が適用となりますね。

こういった場合に増額分の負担がどうなるか、契約書をよく確認しておくようにしましょう。

一般的住宅会社は、駆け込みが大いに予想される現状で4月1日以降に契約を結んで、9月30以前の完成予定とする場合は、引き渡しが10月1日以降となる場合には10%の税率が適用になる旨を契約書に記載するはずです。

契約書に完成時期が9月30日以前になっていても安心せずに、10%適用になった際にも困ることが無いよう、その分の自己資金を用意しておくのが安心ですね。

因みに、2500万円の家ですと、8%が適用される場合の税込金額は2700万円です。

10%の場合は2750万円ということで50万円の負担増となることを意識しておきましょう。

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2.住宅の消費税|ユーザーは8%適用で住宅会社の仕入れは10%?

2019年3月31日までに契約となった住宅に関しては、増税後の10月1日以降引き渡しとなった場合にも、経過措置により消費税率8%が適用されます。

ユーザーとしてはすぐに困ることは無いと考えられますが、住宅会社側には大きな不安があるんです。

それは、経過措置適用に際し、引き渡し期限が無いことです。

10月1日以降の引き渡しとなっても消費税8%が適用されるのは、家の引き渡しに関してのみです。

3月末までに下請契約まで締結した場合には、仕入れに関しても8%税率が適用になりますが、住宅工事の場合には下請契約を下職1社ごとに結ぶというのはあまり聞きません。

10月1日以降に施工された工事に関しては、10%の税率で工事費の請求がおこなわれるのが一般的です。

消費税の課税業者は、年間の売上が1000万円を超える場合、事業年度の終了日から2ヶ月以内に消費税を国に納めます。

その時に調整がありますが、当面は逆ザヤとなり粗利が小さくなり、資金繰りを圧迫する可能性が大きいですね。

大手住宅メーカーではその辺りの対策はしているはずですが、その下請け業者に関しては材料の仕入れなどまで手を回せなくて困る事態が頻発する可能性大です。

3.2014年に消費税が8%に上がった時はどうだったのか?

消費税が5%から8%に上がったのは2014年の4月1日です。

その頃国土交通省では数ヶ月前から綿密に増税前後の施策をして、混乱が起きないように準備をしていました。

ところが、住宅会社や消費者は多くの想定外を経験することに。

当時の混乱を招かないための施策とは、

経過措置とよばれるもので、具体的には以下の通りでした。

  • 基本的には、2014年4月1日以降に家が引き渡された場合は消費税8%が適用となる
  • 2013年9月30日までに契約した場合は従前の5%が適用される

経過措置の契約期限であった2013年3月31日の段階では、駆け込みがあったとしてもそれほど困った事態は起こりませんでした。

しかし、2013年10月1日以降に契約された案件の多くが、2014年3月末の引き渡し予定となっていたんです。

通常であれば、契約後急いで計画を進めれば半年で完成までこぎつけられます。

ところがこの頃、住宅工事の現場では大変な状況になっていました。

職人が足りなくて工事ができなかったんです。

具体的には、工事終盤で必要となる仕上げ関係の職人が足りませんでした。

最も不足したのは「クロス屋さん」の確保です。

家は大工さんがプラスターボードと呼ばれる仕上げの下地を施工します。

その後クロス屋さんが下地をパテで平らに仕上げ、クロスを貼るわけです。

一つの内装業者が数十件を同時に受注し職人を書く現場に割り振って、何とか切り抜けようとしましたが全く追いつかない状況でした。

結局、想定した完成時期を大きく超えてしまったケースが多かったですね。

この頃、最も大変だったのは住宅会社の現場監督たちです。

小さな住宅会社の場合、現場監督が営業を兼ねていることが多く、そういった人たちは会社や取引先・職人、エンドユーザーとの間で懇願と状況説明に追われて疲弊していたと聞きます。

消費税増税の期限であった2014年3月31日を超えて引き渡された場合、消費税増額分はエンドユーザーが負担する取り決めをして契約をしていた住宅会社が多かったようです。

しかし実際には増税分を折半したり、値引き対応したケースが多く大きな損害が発生していたと言われています。

結果、事業縮小や廃業に至った住宅会社もありました。

実際には決算時に税率ごとに納付額が調整されましたが、資金繰りを圧迫したことで身動きが取れなくなった業者が多かったようです。


以上、今回は消費増税に伴う駆け込み需要の悪影響を紹介致しました。

ユーザーにとっては経過措置の内容をよく確認しておくことと、4月1日以降の契約となった場合には10%税率適用を覚悟しておく程度でOKかと思います。

住宅業者や職人の方にとっては、経過措置案件の下請け契約を考えておくことで対策できそうです。

良い家づくりができることを願います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次の記事もお楽しみに。

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